新倉屋うどん

 今月は、下吉田駅の線路をはさんだ裏手に位置する手打ちうどんのお店『新倉屋』を紹介します。戦後すぐに営業を始めたこのお店は、現在三代目の清(せい)浜雄さんが切り盛りする。日高昆布に片口いわしやかつお削りなど4〜5種類のだしを使用した、誰にでも親しまれる味が特徴。初代の頃から変わらない味を求めて、十数年来の常連さんやご家族連れの地元客が足しげく通う。
 お店の人気メニューはやわらかく煮た桜肉が入る「肉うどん」(四〇〇円)や、それにイカ天を加えた「肉天うどん」(四五〇円)。つゆが濁り、味がくどくなるという理由からかき揚げではなくイカ天を使用するのもこの店ならでは。初めてのお客さんであれば、何も入れないでだしや麺、具の味を楽しみ、その後山椒の風味がきいた辛味を加えて味わうのがオススメだ。また、シャキシャキしたきゅうりの歯ごたえが涼しさを誘う「冷やしたぬきうどん」(四〇〇円)や、汗をかいて暑さを吹き飛ばすアツアツの「鍋焼きうどん」(六〇〇円)が夏に向けて見逃せない。ご飯ものが欲しいという人には、おふくろの味がする手作りの「カレーライス」(四〇〇円)をどうぞ。

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