栄やうどん

 アパートや住宅が立ち並ぶ新西原地区の一角にある手打ちうどん『栄屋』はこの場所でかれこれ25年、創業から80年以上を数える老舗。うどん店が多い富士吉田の中においても屈指の存在だ。朝7時半、早朝に練り上げておいた麺を延ばして茹でる作業が始まる。一心不乱に作業を行う三代目の渡辺行三さんのかたわらには、オーナーの谷野浩至さんの姿もある。親戚に当たる谷野さんは修行も兼ねて、渡辺さんとともにお店を切り盛りしている。
 お昼ともなれば、7人掛けのテーブルと奥座敷一つの小さな店に入れ替わり立ち替わりお客さんが訪れる。人気は肉玉うどん(¥350)や、それに餅を入れた肉玉力うどん(¥400)といったところ。また、谷野さんが作るカレーうどんやカレーライスも好評。ほとんどの人が大盛り、または替え玉(ともに¥50)を頼むと聞けば、麺の美味しさもわかるのでは?
 ここでは昔から、個人や食堂向けに一玉60円で麺の玉売りも行っている。うどんを食べに来たお客さんが、帰りに買っていくほか、会社でまとめて注文を取り、社員で分けて持ち帰るというケースも多いといいます。年末やお祭りの時は忙しくなるとのことなので、大量に購入する際は事前連絡をしておくのがいい。

back